個人出版して1年経ったので、各ストアの販売結果をまとめてみた

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個人出版に挑戦してから1年ほど過ぎましたので、ちょっと販売結果をまとめてみました。
電子書籍で個人出版した場合の1つの例として、参考になれば幸いです。

正直、今年は実質2作品しか販売していませんし、販売価格も100円以内です。
自慢できるほど数が売れているわけでもありません。はっきり言って、他の個人出版されている方々に比べると少ないほうだと思います。
もちろん、印税額も雀の涙ほどです。
それでも個人的には、売れたことがめちゃくちゃ嬉しいですけどね!
購入してくださった皆様、ありがとうございます!

以上の状況ですので、個人出版の傾向をみる程度の情報だと考えてください。

とりあえず、先に結論からいいますと「ライトノベル系なら、個人出版本の販売力はBOOK☆WALKERが一番!」です。

前提条件は「無名の書き手が、なるべくお金をかけずに自作小説を個人出版した場合」

さて、まず前提条件を明らかにしておこうと思います。

無名の書き手。(小説投稿サイトを利用していても底辺に埋もれているレベルで、他の書き手との付き合いもほとんどない)
オリジナル小説を電子書籍として個人出版。(ライトノベル系)
基本費用は0。(電子書籍の作成から、表紙・挿絵用のイラスト、販売するストア、すべて無料のサービスを利用)
電子書籍の作成にはBCCKSを利用。(無料)
販売ストアは、BCCKS、BOOK☆WALKER、Amazon Kindle、楽天koboの4店
・発売時期はBCCKSから始まり、順次配本申請。(販売日は一週間程度のズレ)
宣伝はHP(当サイトと個人ブログ)とTwitterのみ。こちらも無料サービス。

つまり「投稿サイトのファンなどほとんどいない無名の書き手が、できるだけ費用をかけずに自作小説を電子書籍として個人出版した場合」です。

……うん。自分で書いてて、ちょっと悲しくなってきました。

販売力ならBOOK☆WALKER。次いでKindle

さて、気持ちを切り替えて、報告です。

約1年間の販売実績のうち、各ストアの割合を円グラフにしてみました。
左が販売冊数の内訳。右が印税額の内訳です。

ご覧の通り、販売数・印税額ともにBOOK☆WALKERが約50%を占めます。
続いて、販売数はKindle、楽天kobo、そしてBCCKSの順。
印税額の場合は、楽天koboとBCCKSが僅差で逆転します。

この結果を踏まえて、自分なりに分析してみました。

個人出版のバックアップに熱心なBOOK☆WALKER

まず、グラフから単純に分かることは「個人出版本を売る場合、現在のところBOOK☆WALKERが一番販売力が高い」点です。

別記事でも書きましたが、BOOK☆WALKERは他のネット書店に比べて、個人出版の販売にとても熱心に取り組んでいます。

・「BOOK☆WALKER同人誌・個人出版著作センター(旧名:BWインディーズ著作センター)」で、個人出版の具体的な方法を公開している。
・BOOK☆WALKER内で、同人誌・個人出版本専用のカテゴリと販売ページを用意している。
・同人誌・個人出版本用のキャンペーンを随時行っている。
・「スタッフのおすすめ」ページで個人出版本も紹介をしている。
・カクヨムと連携して、個人出版できるコンテストを開催した。
(例:「カクヨム×BOOK☆WALKER コンテスト」)

特に、個人出版本を対象にしたコインアップキャンペーンが頻繁に行われていて、この期間は確かに販売数が伸びます。
(きっとBOOK☆WALKERで個人出版されている他の皆様も実感されているはず)

また、他のストアと比べて、個人出版本のカテゴリが分かれているのも、今のところいい結果がでていると思います。
Kindleや楽天Koboでは、商業出版本と個人出版本はごちゃ混ぜで売られていますので、個人出版本はどうしても宣伝力で劣り、埋もれてしまいがちです。

もちろん、個人出版本でも商業出版本を抑えてランク上位に上がることも多くありますし、カテゴリを分けることでいつまでも商業出版本と同列に扱われないという弊害も考えられます。
ですが、現在の個人出版本と商業出版の力関係を考えると、分けたほうが売上は伸びるのではないかな、と思うのです。

このように、BOOK☆WALKERは個人出版本や同人誌を売る気に満ち満ちています。
もしかするとKADOKAWAさんには私などには思いもつかない深い思惑があるのかもしれませんが、個人出版する書き手側からすると、このバックアップ力は頼もしい限りです。

Kindleは、専売で販売力・印税率が高くなるKindleセレクトがおすすめ

円グラフを見ると、Kindleは販売数は約35%ですが、印税額になると24%に落ちます。
これは、BOOK☆WALKERや楽天Koboに比べると、Kindleの印税率が低めだからです。

・BCCKS:印税率70%
・BOOK☆WALKER:印税率50%
・Kindle:印税率35%。(Kindleセレクトなら70%)
・楽天Kobo:本の価格が80〜298円は45%、299〜10,000円は70%。

このように、Kindleは私が今回利用したストアのなかでもっとも印税率が低いため、販売冊数は多くても印税額になると少なくなります。

Kindleの印税率を上げるには、個人出版本の販売をKindleのみにして、Kindleセレクトを利用するのが一番の近道です。

Kindleセレクトなら他のストアで販売できない代わりに、印税率が倍になるだけでなく、他にも割引や無料キャンペーン、Kindleオーナーライブラリーに登録など、さまざまな販売サポートを利用できますので販売力も格段に上がります。
(※参考:Kindle Direct Publishing「Kindleセレクト」)

多店舗展開で、購入層の幅を広げるか。
Kindle専売で、絞り込んで集客するか。
販売する電子書籍の内容やターゲットにする読者層も考えて選択してください。

楽天koboで売るなら、販売価格を299円以上の電子書籍を作成しよう

Kindleと同じように、販売数と印税額の割合が変わっているのが楽天koboです。

今回の場合、私の本の販売額が99円ですので、楽天kaboの印税率は80円から298円の範囲に入り45%。
BOOK☆WALKERよりちょっと低い程度です。

ですから、この結果は印税率の差というより、単純に販売数が少ないのと、販売価格および印税率が高めのBCCKSに押された感じですね。

ただし楽天koboの場合、本の販売額によって印税率が変わります。
販売額を299円以上に設定すれば印税率は70%になりますから、これまた印税額が大きく変わります。

楽天koboで販売するなら、300円以上に見合う内容の電子書籍を作成するほうが良さそうです。
どの程度なら300円に見合うのかは、明確な判断材料がありませんけれど……。

私の場合は表紙や挿絵のイラストもフリー素材ですし、無名ですから300円だと買ってもらえないかな、と考えて100円以内にしたのですが、それでもこの販売数ですから。
300円の壁はなかなか厚そうです。

さらに、楽天koboでは基本的に個人出版本用のキャンペーンはありません。商業出版と同じ扱いです。
ですから、個人出版へのバックアップ力が高いBOOK☆WALKERに比べると売れにくいと思います。

実際に私の場合、楽天koboの販売数は、BOOK☆WALKERの約1/5、Kindleの約1/3です。

そのかわり、比較的自由に割引や無料の設定を申請できます。
自分で割引キャンペーンを企画し、HPやSNSを利用して情報拡散するといった工夫をすれば、販売数を上げられるかもしれません。

楽天koboでの個人的なキャンペーン企画は、一度チャレンジしてみたいと思っています。

BCCKSの電子書籍は「特別装丁版」?


上記の円グラフでKindleや楽天koboの販売冊数と印税額の割合が変わった原因の一つに、BCCKSの影響が挙げられます。

円グラフをご覧のとおり、BCCKSの販売冊数は4%ですが、印税額の割合は13%に伸びていますね。
これは、私の本の場合、BCCKSでは他のストアと比べて、販売価格も印税率も違うからです

私の本の価格は、BCCKSでは216円(税込)、他ストアでは99〜100円(税込)に設定しています。

別記事でも書きましたが、BCCKSで作成した電子書籍は、本来BCCKS専用のリーダーに合わせて調整されているので、他ストアのリーダーに比べると読みやすさが断然違います

下の書影をクリックすると、ポップアップが立ち上がり実際に読めますので、確認してみてください。
(BCCKSのスマホ用アプリは調子が悪いときが多いので、PCで読むことをおすすめします)

挿絵の配置もきれいですし、紙書籍に近いかたちで表現されます。
また、BCCKSで購入すると、他のリーダーでも自由に読めるEPUBファイルもダウンロードできます

もっと言ってしまうと、BCCKSの電子書籍は小説投稿サイトのように編集・更新できるので、読み切り小話の追加収録など柔軟なサービスが可能です。
一回購入すれば、どんどんショートショートが追加されていく電子書籍なんて面白そうですね。

PODを利用した紙書籍も同時販売できますし、他のストアにないサービスがいろいろあります。

つまり、BCCKSで作成した電子書籍は、BCCKSで買ったほうが他のストアよりも利点が多いのです。

とはいっても、基本的に個人出版本を作成し販売するサービスであるBCCKSは、商業出版も多く扱うBOOK☆WALKERやKindle、楽天koboよりも、ストアとしての販売力は低めです。(実際、今回の例を見ると、販売数は全体の4%です)

ですので、私の中ではBCCKSで販売する本は、サービス付き特別装丁バージョン。他のストアは通常バージョン」みたいなイメージで、販売する電子書籍を分けて考えています。

小説を個人出版するなら、おすすめストアはBOOK☆WALKER

電子書籍 読書
以上、私の一年間の電子書籍販売結果をまとめてみました。

私のように「無名の書き手が自作のライトノベル系小説を電子書籍として個人出版した」場合、もっとも手応えを感じられるネット書店はBOOK☆WALKERだと思います。
他ストアに比べて個人出版本を売ることに熱心ですし、ライトノベルやコミックの販売に強いので販売力があります。

次いでKindleです
電子書籍市場の最大手ですので、地味に売れます。
しかし、並ぶ電子書籍の数が凄まじく、すぐに商業出版の波に押されて埋もれてしまいますので、宣伝が重要です。
Kindleの場合は、思い切って専売にしてKindleセレクトを利用するのも一つの手ですね。
Kindleセレクトならではの販促サービスを利用すると、売上はかなり違うと思いますので、検討してみてください。

楽天koboは、他の2店に比べて売れにくいという結果です。
ただし独自の割引キャンペーンなど、自分で販促企画を実行することで結果が変わるかもしれません。
ここは要検討ですね。
チャレンジしたら、また報告しようと思います。


こうやって振り返ってみると、以前書いた記事「個人出版した電子書籍を販売してみて2ヶ月経ったので感想をまとめてみた」で書いた内容が、一年を経て数値として実証されたように思います。

今後はこの一年の結果を基準にして、どういうふうに工夫したら個人出版本が売れるのか試していきたいですね。
2017年は個人的にいろいろあって、執筆・出版予定や考えていた企画がすべて流れてしまった感じなので、2018年はもっと個人出版に力を入れたいな、と考えています。

……まぁ、予定は常に未定なのですが。
とにかく、これからも個人出版を続けていきます。


この記事このサイトをご覧になって、もし興味が湧いたら、ぜひ個人出版に挑戦してみてください。

私のような無名の書き手でも、お金をかけなくても、電子書籍で個人出版できました。
今は、本当に「自由出版の時代」なのです。

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