個人出版した電子書籍を、BOOK☆WALKERで販売してみた! | 小説家のタマゴたちへ贈る、電子書籍出版のすすめ

個人出版した電子書籍を、BOOK☆WALKERで販売してみた!

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先日、BCCKSを利用して作成した電子書籍『白亜色の涙1』ですが、無事にBWインディーズ著者センターへの申請が通り、BOOK☆WALKERで販売されることになりました。

申請も無料でできますし、それほど手間もかかりませんでした。
とても簡単に電子書籍をBOOK☆WALKERで売ることができます。

個人出版したからには販売したい。でも方法がよく分からない。
そんな方には、とてもオススメの配本サービスです。

それでは、参考までに販売までの流れをご紹介しようと思います。

なぜBWインディーズ著者センターを利用することにしたのか

まず、なぜBWインディーズ著者センターを利用してBOOK☆WALKERで販売することにしたのかですが、理由は3つあります。

BWインディーズ著者センターを通せば、無料で簡単に販売ができる

電子書籍の作成に利用したBCCKSには、有料(540円)で大手電子書籍ストア9店に販売申請ができる「ストア配本サービス」があります。
たった540円で9店全部へ申請できますし、KindleやKobo、iBooks、BOOK☆WALKERといった大手ばかりですから、とても便利なサービスだと思います。
ただ、

  • 配本先での販売を止めてからでないと、BCCKSでのさまざまな変更ができない。
  • 販売開始後に書籍データ変更や販売停止申請するには、別途料金が必要。
  • 各種申請から対応まで、少々時間がかかる。

といったデメリットもあります。

それでもメリットのほうが大きいので、本来BCCKSで電子書籍を作成したら、このストア配本サービスを使うのがオススメです。

ですが、今回は前回と同様「無料でどこまで個人出版および販売ができるか」を試す意味もありました。

その点、BWインディーズ著者センターは、

  • BOOK☆WALKERにしか申請・販売できないが、手続きはすべて無料。
  • 手数料は、電子書籍が売れた場合に販売価格の50%のみ。(つまり印税50%)
  • 著者センターへの登録も電子書籍の販売申請も、入力項目が少なくて簡単。

というように、今回の目的にピッタリだったのです。

BWインディーズ著者センターは、電子書籍販売の初心者向けサービスで、事前に調べた限りでは、大きなデメリットが無いように思います。

BOOK☆WALKERは、ライトノベルの販売力が高い

売れる自信はまったくありませんが、販売する以上、少しでも売りたいと思うのは当然ですよね。(願望ですけど……)
私が書いている小説は完全無欠のライトノベルなので、少しでも可能性があるライトノベル系が強いストアがいいと思ったのです。

BOOK☆WALKERは角川書店系列で、ライトノベルやコミックの販売力が高い電子書籍ストアです。
……その分、ライトノベルの質と量もすごいので埋もれてしまう可能性も大きいのですが、今回個人出版した『白亜色の涙』には、一番良いストアだと考えました。

売れた場合の振込でトラブルが少ない

これは以前書いた「【電子書籍出版】銀行の受取手数料について知っておこう」でもご紹介しましたが、Kindleで販売した場合、印税の支払いは外国からの銀行振込になるため、指定した銀行次第では「被仕向送金手数料」と「円為替取扱手数料」がかかります。これがだいたい2500円から4000円ほどするらしいのです。

さらに詳しく知りたいと思って調べてみると「新生銀行や楽天銀行なら手数料が無料だった」とか、「新生銀行でも経由する銀行次第で手数料がかかる」とか、情報が錯綜していて、いまいちハッキリしません。

※2017/1/28修正
現在では、Amazon.co.jp経由で販売した場合は日本の銀行経由で振込されるため、「被仕向送金手数料」および「円為替取扱手数料」はかからないようです。
ただし、受取指定銀行によっては手数料がかかる場合もあるとのことですので、直接銀行に確認してみることをお勧めします。

ですが、BWインディーズ著者センターの場合は、振込手数料はかからないと利用規約に定められています。(利用規約第13条4項
利用規約に明記されてはっきり分かっている分、BWインディーズ著者センターのほうが安心して利用できると判断しました。

このような3点の理由から、電子書籍販売の初心者、特にライトノベルを個人出版したい方には、BWインディーズ著者センターが一番オススメだと思います。

BWインディーズ著者センターに登録して、販売申請する流れ

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Unsplash / Pixabay

実際にBWインディーズ著者センターに登録して、販売申請するまでの流れですが、電子書籍のEPUBファイルと表紙画像データがすでに準備済なら、全部含めて1時間もあれば申請できます。

登録から申請までは以下の通りです。

  1. BWインディーズ著者センターに登録。この際にBOOK☆WALKERにも登録する。
    ・SNSによる登録は不可。Eメールアドレスが必要。
  2. ショートメールを利用した、本人確認。
  3. 個人情報と印税振込先、出版社名を登録。
    ・出版社名は変更には問い合わせが必要になるので、よく考えておく。
  4. 電子書籍の情報入力。
    ・申請ボタンを押すまでは、下書き保存できるので便利。
    ・EPUBファイルの他に、表紙画像が必要。
    ・キャッチコピーとあらすじ、検索キーワード、値段などを事前に決めておく。
    ・コピーライトは「(C)+『初版発行年』+『著者名』」でOK。
  5. 申請ボタンを押して、BOOK☆WALKERに販売申請する

詳細は、BWインディーズ著者センター「電子書籍の作り方・売り方まとめ『初心者でもすぐ販売できる電子書籍サービス』」で細かく紹介されていますので、手続きそのものは困ることはないでしょう。

BCCKSを利用すればしっかりしたEPUBファイルができますから、データの不備で申請が通らないこともあまりないと思います。
もしデータの不備が原因で通らなかったら、注意事項を確認して、もう一度BCCKSでファイルを作り直しましょう。

悩むのは、販売するために重要な要素となるキャッチコピーやあらすじ、検索キーワード、値段のほうです。

販売のための表紙画像やキャッチコピー、あらすじを用意しておこう

実際の書店と比べて電子書籍ストアでは、とにかく買い手の目に映る情報量が少ないので、販売するための工夫が必要です。
そのためにも、キャッチコピーや内容のあらすじ、検索キーワード、販売価格など基本的な書籍データはとても重要になります。
書籍データの登録のときに考えようとしてもなかなか決まらないので、事前に準備しておきましょう。

また、書籍の表紙画像を別途登録できるようになっていて、必須データになっていますので、作っておきます。
BCCKSで電子書籍を作成した際に表紙も作っていればそのまま使えますから、その時点で意識しておくといいと思います。
また、販促POPとして特別に表紙画像を作成するのも一つの方法です。
表紙データはJPEGファイルで、カラーモードはRGBのみです。長辺は最大4500px。短辺は最低512pxになっています。

無料試し読みも、販売するために重要なアプローチ方法です。
BWインディーズ著者センターでは何も設定しない場合、自動的にEPUBファイルデータの先頭から約10%が試し読みページとして作成されます。
ですが、EPUBファイルが用意できるなら、試し読み本として独自に設定も可能です
うまく興味を惹くような試し読み本を作るのもいいですね。

販売数を増やすために何が効果的なのかは、売る書籍の内容によっても異なるでしょうし、明確な回答などありません。
実際に販売しながら、色々と試していくしかないと思いますので、お互いに頑張りましょう!

コピーライトは「(C)+『初版発行年』+『著者名』」

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geralt / Pixabay

私自身が実際に申請してみて、入力に戸惑ったのは、コピーライトの部分です。

コピーライトは表示する必要はないという意見もあるのですが、著作権を明示するものですから大事な表記だと思いますし、BWインディーズ著者センターの場合は必須表記になっています。
厳密にはどう表示するべきなのだろう、と気になったので調べました。

公益社団法人著作権情報センターで公開されている「外国著作権法アメリカ編第4章-著作権表示、納付および登録、第401条著作権表示:可視的コピー(b)表示の形式」よると、最低限以下の3つの情報を表示しなくてはいけないようです。

(1)C記号(丸の中にCの文字)、または「Copyright」の語、または「Copr.」の略語。
(2)著作物が最初に発行された年。既発行の素材を含む編集著作物または二次的著作物の場合、当該編集著作物または二次的著作物が最初に発行された年で足りる。絵画、図形または彫刻の著作物(付属する文章を伴う場合を含む)がグリーティング・カード、はがき、文房具、宝飾品、人形、玩具その他の実用品に複製される場合、発行年を省略することができる。
(3)著作物に対する著作権者の名称、または名称を認識できる略称、または当該著作権者を示す広く知られた他の表示。
参考:公益社団法人著作権情報センター「外国著作権法アメリカ編第4章-著作権表示、納付および登録

ですので、具体的には「(C)+『初版発行年』+『著者名』」で大丈夫ということになります。
(C)は本来、専用のC記号(丸の中にCの文字)を使うべきらしいのですが、コンピューター上はOS等によって表示されない場合もあるので、(C)で代用できるようです。

申請は1日程度で通過。販売は翌日0時から

電子書籍の販売申請が通ると、翌日の0時からBOOK☆WALKERに表示されるようになります。

今回の『白亜色の涙1』の場合は、1月17日の夜に申請して、翌日18日の夕方には申請が通過しました。ですので、19日の0時から販売開始です。
申請から販売までの平均的な時間は、書籍データの量や内容にもよると思いますのではっきり分かりませんが、比較的早いのではないでしょうか、

また、この販売日は申請のときに設定できます
申請できる日は販売申請する日の7日後から180日後までの日付で、その日の0時から公開になります。
もし販売戦略があって販売日の指定が必要なら、その日から8日前あたりには販売申請しましょう。

BWインディーズ著者センターは、簡単で安心な配本サービス

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Pexels / Pixabay

このように、BWインディーズ著者センターは登録や申請も比較的簡単ですし、印税の振込も安心です。
1時間程度の作業で早くて2日後には、大手電子書籍ストアのBOOK☆WALKERに、あなたが個人出版した電子書籍が並びます。
電子書籍販売の初心者には、おすすめの配本サービスといえるでしょう。

せっかく個人出版したのですから、このようなサービスを利用して、ぜひ販売してみてください。
慣れてきたらBCCKSのストア配信サービスを利用したり、各電子書籍ストアにご自分で登録してみたりして、販路を増やしていくのもいいと思います。

ただし、販売申請するだけで必ず売れるほど、甘くないのが個人出版の現実です。
お互いに販促活動を頑張りましょう!

……というわけで、『白亜色の涙1』も、よろしくお願いいたします!

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