小説を書くスキルを利用して、お小遣いを稼ぐ3つの方法 | 小説家のタマゴたちへ贈る、電子書籍出版のすすめ

小説を書くスキルを利用して、お小遣いを稼ぐ3つの方法

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voltamax / Pixabay

当サイトをご覧の皆様は小説を書くことが好きで、できれば本を出して印税で食べていけたら最高だ! と考えていらっしゃることと思います。

その気持ちは痛いほど分かりますし、実際、私も細々ながらチャレンジ中です。
ですが、小説で稼ぐことは難しいのも現実ですよね。

そこでちょっと考え方を変えてみませんか?

本を売って印税で稼ぐのではなく、小説を書くスキルを使って報酬を得る方法があるのです。
もちろんそれだけで生活できるほど稼ぐのは難しいですが、頑張れば副業としてお小遣い程度の収入を得ることは可能です。

今回は私が直接もしくは間接的に経験した、小説を書くスキルを利用して小遣いをかせぐ方法を3つご紹介します。
それは、

  • クラウドソーシングサービスを利用して稼ぐノベルライター
  • PBW(プレイ・バイ・ウェブ)のゲームマスター
  • アルファポリスのインセンティブ制度

です。

クラウドソーシングサービスを使って、ノベルライターとして活動する

今はクラウドソーシングサービスで、家に居ながらさまざまな仕事を受けることが可能になりました。
そのなかには比較的敷居の低い仕事として、ライティング業務があります。

Webライティングというと、最近問題になったキュレーション記事のようなものを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は「小説を書く」という仕事もあります

参考:ランサーズ「シナリオ作成・脚本制作・小説作成の依頼・仕事」

もちろんクライアントからの指示で内容が決まりますから、自由に書けるわけではありません。
たとえば

  • 商品をストーリーに織り込んだ短編小説で宣伝する。
  • SEOを目的に、Webコンテンツに読み物として掲載。
  • ゲームアプリに使用する。
  • メールマガジンに連載して、顧客満足度を上げる。
  • 個人的に楽しむ二次小説。

といったように、何らかの目的に「小説」という形を利用しているわけです。

この場合、著作権や二次使用権も譲渡することになりますから、書いた小説はクライアントのものです。
その後、自分のサイトや電子書籍に勝手に掲載することはできませんし、作者として名前も掲載されないでしょう。

しかし利点もあります。

  • 小説を書いて報酬がもらえる。
  • クライアントの指示や編集を受け入れることで、商用の小説に求められている要素や書き方を学べる。
  • 仕事の性質によっては、作者として名前を掲載してもらえる可能性がある。
  • 評価を得れば、他の案件を紹介してもらえる可能性が出てくる。

少なくとも、書いた小説がお金になったという経験は、大きな自信につながります。
また、報酬も始めは雀の涙ですが、書き続ける内にちょっとしたお小遣い程度になります。将来、出版社のコンテストに応募するときにも、自分で電子書籍として出版する際にも、役に立つ経験がつめるでしょう。

PBWのゲームマスターとして稼ぐ

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SaeKawaii / Pixabay

2つ目は、PBWのGM(ゲームマスター)として、シナリオと結果ノベルを書いて、報酬を得る方法です

PBW(プレイ・バイ・ウェブ)というオンラインゲームをご存知でしょうか。
これは、インターネット上で行うテーブルトークRPGのようなもので、以下の手順で遊びます。

  1. GM(ゲームマスター)が、シナリオの冒頭部分を書いて、参加プレイヤーを募集します。
  2. 参加が決定したプレイヤーはそのシナリオを読んで、自分のキャラクターがどう考え、どう動くのか、文章にしてGMに届けます。
  3. GMはプレイヤーが望んだキャラクターの行動をまとめて、その合否を判定し、一本の小説にして配信します。
  4. プレイヤーはその小説を読んで、自身のキャラクターが物語のなかでどのように活躍したかを楽しみます。

つまり、GMは自分が設定したシナリオで、プレイヤーの分身ともいうべきキャラクターを登場人物として小説を書き上げ、提供するのです。

ゲームの世界観や各種設定は、運営会社が作っています。
その設定をうまく利用して魅力的なシナリオを作り、プレイヤーに参加してもらいます。

ちょっと意味が違いますが、運営会社が用意した世界設定とGMが企画したシナリオに、プレイヤーが作ったオリジナルキャラクターを使って書く二次小説のようなものでしょうか。

PBWの運営会社では、このGM業務を随時募集しています

GMになるには、各社が用意している書類審査と試験に合格する必要があります。
書類審査は主に小説形式の文章を書いている実績や経験があるかどうかの確認のようですので、たとえば投稿サイトやHPに自作小説を書いて公表していたり、同人誌活動の経験があれば、おそらく大丈夫だと思われます。

難しいのは執筆試験です。
各運営会社によって違いますが、基本的にはテストシナリオを作成したり、結果ノベルを書いたりと、実際のGM業務とほぼ同じ作業をして、そのクオリティを確認します。
通常の小説とは違いプレイヤーが参加するゲーム的な要素が強いので、できる限り不公平感を取り除き、参加プレイヤー全員が楽しめるように結果ノベルをまとめ上げる力が問われます。
試験のときには意識して挑戦してください。

小説家を目指す者としてGMという仕事から得る最大の利点は、プレイヤーという読者の生の反応を体感できることです。

  • どんなシナリオなら、参加してくれるのか。(どんなネタなら興味を持ってくれるのか)
  • プレイヤーはどんなふうに考え、キャラクターにどう行動させるのか。(読者にとって登場人物の魅力的な行動とはなにか)
  • 全キャラクターを活かす構成と文章とはどういうものか。(登場人物それぞれを活かす文章とはどんなものか)

などなど。
PBWのGM業務から学べることは山ほどあります。

そのうえで、ちゃんと執筆料ももらえます。
運営会社によって報酬額は違いますが、かかる手間と時間を考えると決して高くはありません。
しかし、小説を書くスキルを活用し、しかも読者リサーチと小説を書く能力を高めることができて、しかも報酬までもらえるのですから、チャレンジして損はないと思います。

下記は代表的なPBWのGM募集ページです。
運営会社によって少しずつ業務と試験内容が違いますから、必ず要項をよく読んで挑戦してみてくださいね。

アルファポリスで投稿インセンティブをゲットする

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geralt / Pixabay

3つ目は、小説家を志す人にとっては、一番本懐に近い形でお小遣いを稼ぐ方法になります。
それは小説投稿サイト「アルファポリス」で、オリジナル小説を書いて投稿することです。

以前、「小説家への近道になりそうな小説投稿サイト10選」という記事でもご紹介しましたが、アルファポリスでは「投稿インセンティブ制度」というサービスがあります。

アルファポリス内に投稿した小説(外部登録は対象外)には、PVやお気に入り登録、感想数などから独自に計算された「24h.ポイント」が付きます。
この24h.ポイントを基にして、1日の「見込みスコア」と毎月の「確定スコア」が決まり、確定スコアは商品ギフトコードや現金に交換できるのです。(基本1スコア=1円分)
(※参考:アルファポリス「投稿インセンティブとは」

実際に投稿して試してみたところ、24h.ポイントが2500前後の場合、その日の見込みスコアは25前後になりました。およそ100ポイントで1スコアの計算だと思われます。

つまり、24h.ポイントが1000点なら1日10円。10000ポイントなら、1日100円稼げます。

このように書くと「大して稼げないじゃないか!」とお思いでしょうが、普通、小説を投稿しても1円にもなりません。
しかしアルファポリスなら、ささやかであってもお金になるのです。しかも、自分が好きで書いた小説で。

さらに、24.ポイントが1500を越えた場合は、「出版申請」を行うことができます。
必ず書籍化されるわけではありませんが、能動的に書籍化を打診できるわけです。
(※参考:アルファポリス「1,500pt以上獲得して出版申請!」

もちろん高ポイントを得ようをするなら、趣味に走りすぎた作品では難しいと思います。
アルファポリスの読者の傾向を分析して、人気が出る作品を書かなくてはなりません。
しかし、それも将来商業出版を目指すならいい経験ですよね。

ちなみにアルファポリスでは、ブログの登録や漫画の投稿もできますし、書籍化にも熱心です。
もしブログもお持ちなら小説投稿と合わせて、登録してみてはいかがでしょうか。

小説を書くスキルを利用して、お小遣いを稼いでみよう

本来は小説を書籍化して印税で稼ぐのが、小説家を志す人の目標です。
しかし今回ご紹介したように、小説そのものではなく「小説を書くスキル」を使って、収入を得る方法もあります。
そして、ご紹介した3つの方法はすべて、今後小説を書くために役に立つデータと経験を与えてくれます。

小説を書くスキルを利用してお金を稼ぎながら、小説家としての力量を高めることができるのです。
過度に期待してはいけませんが、実績を積み評価されれば、さらなる仕事に繋がる可能性もあります。

経験しておいて損はないと思います。
稼いだお金をためて、個人出版の資金にするのも手ですよね。
もし興味が湧いたら、ぜひ挑戦してみてください。

……ただし会社にお勤めの方は、どれも副業になりますから就業規則に気をつけて!

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